プランターの野菜と花の育ち具合を確認後、実験室でペーパークロマトグラフィーを行いました。ペーパークロマトグラフィーとは、紙の上で色素を分離させる実験をいいます。最初、水性ペンのインクをペーパークロマトグラフィーで分離させました。次に、ホウレンソウの葉っぱの葉緑体の色素を分離させ、最後に、赤しその葉の葉緑体の色素分離実験を行いました。いずれも想像していた色とは全く異なる色が次々に出てきたので、部員たちは興味津々で観察していました!
・水性ペンのペーパークロマトグラフィー
➀ まず、丸形のろ紙を半分に折り、さらに半分、さらにその半分、というように1/8に折ります。
② 折ったものを一旦開き、折り目の反対方向に折り直します。
③ ろ紙を再び開いて、鉛筆で中心から半径3㎝の円を描きます。
④ 鉛筆で描いた円の上を、水性ペンで折り目ごとに色を変えてなぞります。
⑤ ろ紙につけた折り目の、隣り合う折り目を山折り、谷折り、山折り、谷折り、というように互い違いに順に折っていきます。
⑥ また、ろ紙を開いて中心をへこませた状態でシャーレの上に載せます。
➆ ろ紙の中心にスポイトで数滴水を垂らしていきます。
➇ 水がしみこんでいき、ろ紙を広がってサインペンのインクにたどり着き、さらにインクの色素を分離させながら紙の上を広がっていきます。
➈ 乾かして完成!
・ホウレンソウの葉っぱのペーパークロマトグラフィー
① ろ紙の下端から3cmのところに鉛筆で線を引く。
② ろ紙をスライドガラスの上に置き、ろ紙に引いた線上にわりばしを用いて葉っぱの汁をつける。
③ 葉っぱに含まれている色素をろ紙につけて乾かす作業をくりかえし行い、色素を濃くつける。
④ ろ紙が完全に乾いて色素をつけたところの水分がなくなったら、ろ紙の上端をゴム栓にはさみ、容器(メスシリンダー)内に入れ、ろ紙の下端を展開液につける。※色素のついたところを液面より2cm以上高く保つ。
⑤ 展開液がろ紙をしみ上がるとき、展開液となじみやすい色素ほど速く進む。ろ紙には空気中の水分が含まれているので、水になじみやすい色素はゆっくり進む。展開液への溶けやすさのちがいによって、色素ごとにしみ上がる速度が異なり、そのため縞模様ができる。
⑥ 展開液がろ紙の上端まで上昇しきらないうちにろ紙を容器から取り出し、それぞれの色素を観察する。
・赤しその葉っぱのペーパークロマトグラフィー
① 赤しその葉っぱそのものが売っていなかったので、ふりかけのゆかりで代用しました。
② ゆかりをビーカーに入れて、水を入れ、わりばしでよく混ぜ合わせて、赤しその色を抽出します。
③ スポイトでゆかりの抽出液を吸って、実験に用います。やり方については、ホウレンソウの実験と同じです。
ナスビの紫色をした小さな花が咲いていました!
現在のプランターの状況です。
早くも先日まいた花の種から芽生えてきました!
ペーパークロマトグラフィー実験の準備を行いました。
割りばしの角の部分を使って慎重に紙の上に葉っぱの汁をつけていきます。
何度も何度も繰り返しコンコンコンコンと根気よく葉っぱの汁を紙に載せました。
ろ紙についた葉っぱの汁を乾かすためにドライヤーを用いました。
有機溶媒が葉っぱの汁のラインに達するとすぐに黄色い色がしみだしてきました。
葉っぱの汁が濃いほど、実験結果がきれいに出ます。
赤しその葉っぱの代用品としてゆかりを用いました。
ゆかりをビーカーにザザッと入れ、そこに水を少量加え、わりばしでグイグイ押して赤しその色素を抽出していきます。
抽出した液をスポイトで鉛筆のライン上に載せていきました。
鉛筆のライン上からちょっと広がっちゃった。
ホウレンソウのペーパークロマトグラフィー実験では、きれいな色が分離して見えました。
一番上のだいだい色がカロテン、次の黄色がキサントフィル、その下の青緑がクロロフィルa、その下の黄緑がクロロフィルbです。
赤しそエキス抽出中!
ろ紙にゆかり(赤しそ)の液をつけたものをドライヤーで乾かし中。
ホウレンソウの葉っぱの色素分離実験大成功!
ゆかり(赤しそ)のペーパークロマトグラフィー実験では、よーく見るとうす―――い緑色のクロロフィルが見えます。
ぼんやりと上に浮かび上がって見えるのがクロロフィルです。
次にやるときは、実際の赤しその葉っぱを使ってみたいと思います。
水性サインペンのペーパークロマトグラフィーでは、丸いろ紙を用います。
開いて折り目を確認。
机の上がゴチャゴチャしとるなぁ。
赤しその赤い汁からも緑のクロロフィルの抽出に成功しました!
水性サインペンのペーパークロマトグラフィーでは、1つの色から複数の色が姿を現し、ビックリしました!
黒色は青色と茶色から作られているんですね。