- サイエンスフェスタ当日となりました。初日は準備もあるため早めに集合しました。8時に梅田のビッグマン前に集合し、ハービスホールに向かって出発しました。壁広告のきゃりーぱみゅぱみゅが「いってらっしゃーい!」と私たちを見送ってくれました。「よしやるぞ!」という前向きな気持ちと「うまくいくかなぁ?2日間もつかなぁ?」という不安とが相まった複雑な心境で現地まで約20分歩きました。現地に着いてちょっと休憩してから、実験の手順を確認しました。実験の道具、材料をセッティングした後、実際に説明のシミュレーションを行いました。10時に開場となりましたが、例年通り、始まりはゆっくりです。開場から20分ほどたってから最初のお客さんが来てくれました。そこからはずーっとほぼ休みなしでの説明が続きました。途中から大学生のOGが2名助っ人として参加してくれて、人数的にも充実し、みんないきいきと実験の説明に取り組んでいました。幼稚園の子どもたちやお父さんやお母さんまで幅広い年代の方々それぞれに合った説明もだんだんとできるようになっていきました。途中で校長先生や教頭先生も見に来てくれて応援していただきました。実験室の先生や保護者の方からも差し入れをいただいたりして応援してもらいました。少し疲れかけてきたころに、そういった励ましがあって、すごく元気づけられました!みなさん、ありがとうございました。初日は17時半に終了し、かたづけをして2日目の準備をしてから、差し入れのお菓子をみんなで分けて帰りました。おつかれさまでした。明日疲れてお休みすることの無いように今晩は早く寝ましょねー。
「海の貝はどんな水がお好き?」
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- 「この実験は貝を使った実験です。一言で貝と言ってもいろんな種類のいろんな性質を持った貝がいます。今回の実験では、海の近くにすんでいる『タマキビガイ』という貝を使います。」
- 「ビーカーの中に入っているタマキビガイをピンセットでつまんで1つ取り出します。それをシャーレに入れて、ルーペで見て観察してもらいます。」
- 「この貝は変わっていて、乾燥している状態が好きなんです。海の近くの波しぶきがかかるかかからないかギリギリの所にくらしているんですが、海の中に入ろうとはしません。この乾燥した状態で2ヶ月そのままでも平気なぐらいです。では、このタマキビガイを海水に入れたらどうなるでしょうか?」
- 「ビーカーから紙コップにタマキビガイを1匹ずつ5匹入れてもらいます。」
- 「次にその紙コップに取った貝を海水の入ったビーカーに5匹とも一度に入れてもらいます。入れてから90秒間ビーカー内の貝の反応を見てもらいます。そのまま閉じこもったままか、足を出して歩き出すか、どんな反応を示すかを観察してもらいます。」
- 「90秒後、ビーカーの中の貝をピンセットで取ってシャーレに入れてもらい、ルーペで観察してもらいます。」
- 「観察できたら、シャーレの中のタマキビをすべて海水のビーカーに戻してもらいます。」
- 「次は、海水ではなくただの塩水に入れます。海の水は塩辛いですが、塩の成分だけではなくいろんな成分が混じって海水になっています。では、塩の成分(NaCl・エヌエーシーエル)だけでつくった食塩水につけたらどうなるでしょうか?予想してもらいます。」
- 「同じ手順で、NaCl水溶液に貝を入れてみて反応を観察します。」
- 「同様に、KCl水溶液、MgCl2水溶液、NaCl+KCl水溶液、NaCl+MgCl2水溶液、蒸留水に順に入れて観察してもらいます。」
- 「7種類の液体で実験した結果、タマキビガイが反応するのは何が刺激、きっかけになっているといえるでしょうか?」
- 「タマキビが一番反応したのは海水にいれたときで、次に反応したのがNaCl+MgCl2水溶液とMgCl2水溶液で、その他は、ほとんど反応なしでした。」
- 「この結果から、タマキビは単に水にぬれることで殻から出てくるのではなくて、海水の中に含まれる成分の微妙な混ざり具合を感じて、『海水や!逃げろ!!』となることがわかります。」
- 「こんな小さいタマキビガイでも微妙な味の違いが分かるんですね。」
- 「ちなみに、タマキビガイは春先だけ産卵のために海に入りますが、それ以外は海水がかからない岩陰にすんでいます。他の貝と同じようにエラ呼吸をしていますが、タマキビは空気中の湿気や波しぶきなどで取りこんだ水分をしっかり殻の中に閉じ込めてその少しの水分に酸素を溶かしてエラ呼吸しているそうです。また、エサは海の岩場に生えている海藻の仲間を食べるので、海の近くでくらしています。水の中に入らないのは天敵に食べられないために、と言われています。」
という内容の実験と説明を行いました。
きゃりーぱみゅぱみゅに見送られて、いざ出陣!!
説明のポスターを貼りました。
ついでに学校のポスターも横に貼っておきました。
「わたしたち、箕面にある聖母被昇天学院中学校高等学校の自然科学部です。」
開場してから20分ぐらいたってから、ようやく初めてのお客さんがいらっしゃいました。
あっという間にたくさんの方が集まって、実験を見て下さりました。
長い時間並んでいただくのは申し訳ないので、あらかじめ、実験1回につき25分ほどかかるということを掲示しました。
大人の方から小さい子どもさんまで、みなさん興味をもって実験の説明を聞いて下さりました。。
お昼過ぎたころにはもうみんな慣れてきて、落ち着いて自信を持って説明できるようになりました。
中学生、高校生、OGとみんなでうまく協力し合ってスムーズに実験が進みました。
説明するスペースが少しせまくて、裏で準備するのがちょっとやりにくかったです。
ローテーションで休憩しました。
気分転換してから、さらに実験に気合いが入りました!
さらにもう1人OG参戦!
バイトまでの忙しい合間をわざわざ来てくれました!
タマキビガイを見るのが初めての人ばかりで、みんなその姿に釘付けです。
今年も韓国からの出展があり、そのブースの方がこちらの実験を見に来てくれました。
英語で質問されてこちらも英語で説明するのですが、何とか筆談で化学式を駆使して、実験内容を理解していただきました。
サイエンスフェスタ初日が終わり、一気に片付けて、いただいた差し入れのお菓子をみんなで分けました。
疲れたときには甘いものがおいしいねぇ。