8月20日(土)、21日(日)に開催されるサイエンスフェスタに向けて、予備実験を行いました!今回のサイエンスフェスタに出展する内容は、オレンジジュースからミカンのDNAを抽出する実験です。3年ぶりに対面で行われるので、例年にも増して気合いが入ります!予備実験でエタノールの濃度を変えたり、オレンジジュースの種類を変えてみたりして、ベストな材料を探りました。その結果、エタノールは無水エタノール(98%以上)を用い、オレンジジュースは濃いオレンジ色の100%濃縮還元のジュースを用いることで、最もDNAが抽出しやすく、観察しやすくなります。
オレンジジュースからミカンのDNAを抽出する実験
実験材料・実験器具:100%オレンジジュース、エタノール、スポイト、プラスチックチューブ、プラスチックコップ
方法:
① オレンジジュースをスポイトでとり、プラスチックチューブに入れて、プラスチックコップの中に立てかけておきます。
② エタノールをスポイトでとり、①のオレンジジュースの上に入れていきます。
③ プラスチックチューブ内に、オレンジジュース(下)とエタノール(上)の2層が生じます。
④ しばらくすると、2層の境界あたりに白いモヤモヤしたものが現れます。
⑤ その白いモヤモヤがミカンのDNAです。
DNAは生物の細胞の中の核の中にありますが、オレンジジュースはミカンをギューっと絞る際に細胞が壊されて、細胞の中にあったDNAが外に出てきています。DNAはエタノールに溶けにくく、水よりも比重が小さいので、オレンジジュースの上にあるエタノールの層に姿を現す、ということだそうです。
オレンジジュース2種類と野菜ジュース(ブドウ入り)で、どれが一番DNAの観察に適しているのかを調べてみました。
さらに、エタノールも消毒用エタノール70%、実験薬品用エタノール98%以上、市販の無水エタノール98%以上の3種類でちがいが生じるのか、調べることにしました。
どれがどれか間違えないように、縦横、慎重に並べていきました。
黄色と紫と透明のコントラストで、芸術作品のようにも見えます。
白いモヤモヤが浮かび上がってきました!
1つ1つ慎重に作業を進めていきました。
つまようじの先でつついたら白いDNAのかたまりが取れました。
ネットで調べたら、塩を加えるとさらにDNAが抽出しやすくなるということで、試してみました。
DNA自体がマイナスに帯電しているので、ナトリウムイオン(+)を含む塩を加えることで、DNAどうしが集まりやすくなるそうです。
DNAがかたまりになってエタノール層に浮かび上がっています。