忘れないでね!ビオトープの存在を・・・

  • ひさびさにビオトープのメンテナンスを行いました。冬場になって特に大きな変化はないのですが、水中に沈んだカエデの葉っぱや水面に浮いている何本かのすだれ、また、どよーんと水中にたくさんある藻などをまとめて取り出しました。かくれているであろうメダカたちに気をつけながら、魚取り網やスコップや火バサミでていねいにすくっていきました。すごくすっきりしました。防寒をしっかりしていったのですが、めっちゃ寒かったです。実験室に戻ってから、オオカナダモの原形質分離の実験を行いました。水槽から取り出したオオカナダモをまず、そのまま顕微鏡で観察しました。緑色をした葉緑体の粒が細胞の端を伝って原形質流動しているのが確認できました。それから、オオカナダモを濃いめのグラニュー糖水溶液につけたものから葉っぱを取って顕微鏡で観察し、最初に観察したのと比較してみました。グラニュー糖水溶液につけた方は葉緑体が細胞の真ん中に集まっていたように見えました。これは、濃い砂糖水につけることで細胞内の水分が細胞外へと出てしまって細胞膜がしぼみ、その中にある葉緑体が集まった、と考えられます。原理を説明するのは難しいけど、これも今度のサイエンスフェスティバルで実験して見てもらおうと思います。



冬のビオトープは静かです。
魚たちはどこか落ち葉の下とかで眠ってるんかな?



藻の浮島を網ですくって除去し、魚を巻き込まないように気をつけながら底に沈んだカエデの葉っぱもすくい取りました。



葉っぱが池の底にたまりすぎて周辺部から陸地化しかけていたので、周辺部に沈んでいる葉っぱを重点的に取り除きました。



プランターにたまっている落ち葉は火バサミで取り去ります。
プランターに生えているカキツバタやガマを間違えて引っこ抜かないように気をつけました。



春に多様な生物があふれるビオトープになることを期待しつつ、寒空の下メンテナンスをやり終えました。



濃い砂糖水につけて、原形質分離状態のオオカナダモの細胞
ちょっとわかりにくいですが、葉緑体が集まっています。



水槽の水につけて、液胞が広がった状態のオオカナダモの細胞
これもちょっとわかりにくいですが、葉緑体が細胞の端に押しやられています。