前回の続きの実験(納豆から抽出したγ-ポリグルタミン酸を使って水質浄化を行う実験)を行いました。前回は納豆からγ-ポリグルタミン酸を抽出するところまで行いました。今回は、実際にこの実験によって水質浄化が行われるようすを確認します。また、様々な物質を加えて条件を変えた場合、水質浄化の効果はそれぞれどのように変化するかを確認しました。
【γ-ポリグルタミン酸を利用した水質浄化実験】
1.乾燥させたγ-ポリグルタミン酸を粉々にする。
2.試験管に砂と精製水4mLを入れる。
3.γ-ポリグルタミン酸0.01gを精製水20mLに溶かし、遠心分離する。
4.消石灰(水酸化カルシウム)0.01gとγ-ポリグルタミン酸溶液の 上澄み10滴を
2.の試験管に加えて、沈殿状況を確認する(②)。
5.4.の消石灰以外に変えて様々な物質(③~⑧)で確認する。
① コントロール(対照実験):2.の試験管にγ-ポリグルタミン酸溶液の上澄み液のみ入れたもの
③ 食塩(塩化ナトリウム)0.01g
④ 塩化カリウム 0.01g
⑤ 塩化マグネシウム 0.01g
⑥ コハク酸ナトリウム 0.01g
⑦ 炭酸ナトリウム 0.01g
⑧ 炭酸カルシウム 0.01g
パリパリに乾燥したγ-ポリグルタミン酸をラップに包んで、粉々に握りつぶします。
薬品を0.01gずつ量りとっていきましょう!
もうっ!イライラするわっ!!
0.01g量りとるの、めっちゃむずかしい!!
薬品を少しだけ取れるように、薬さじの使い方を工夫してみました。
よっしゃー!ピッタリ0.01gになったー!!
薬さじだと一気に何粒も入るので、秘密兵器のピンセットで薬品一粒ごと入れて量っていきました。
砕いたγ-ポリグルタミン酸も0.01g量りました。
薬包紙に量りとった薬品0.01gをそれぞれ試験管に入れていきます。
γ-ポリグルタミン酸をひものついたペットボトルに入れます。
ペットボトルにさらに精製水を加えます。
ひもを持ってブンブン振り回して遠心分離します。
思いっきり振り回して遠心分離した水溶液の上澄みを実験で用います。
①~⑧の試験管を並べてみて、水のにごり具合の差を比べてみました。
左から、①コントロール、②消石灰(水酸化カルシウム)、③食塩(塩化ナトリウム)、④塩化カリウム、⑤塩化マグネシウム、⑥コハク酸ナトリウム、⑦炭酸ナトリウム、⑧炭酸カルシウムの順に並んでいます。
どれがいちばんきれいになったかな?
やはり、一番浄化効果があったのは消石灰を加えたものでした。
最後に、ユニバーサルpH試験紙で試験管②(消石灰)のpHを調べてみました。
青紫ということで、バリバリアルカリ性でした。にごりはきれいになったけど、pHがこれだけアルカリ性では飲み水にするには難しいなぁ。ということで、今後は、pHをいかにして7(中性)に近づけていくかが課題です。